詩:なないろ

不法投棄は世界の一番暗いところで行われる

一番優しい人はいつもボロボロで、その山の陰で今日も困ったように笑っている

また誰かが棄てに来た

作業中指を切った人に手当を申し出たら爪先で蹴飛ばされた

ぶつかったせいで幾つかの瓦礫がゴロゴロと転がり落ちる時にかすめて、頬を切った

止まらない赤い水をじっと見つめて、それでも明日はもっと世界が優しくなるようにと祈りながら眠りについた

翌朝目を覚ますといつの間に降ったのか、水滴に濡れる一帯がきらきらと光っていた

その一粒一粒を丁寧に摘んで食べた

一つ食べるごとに優しくなれる気がした

一つ食べるごとにもう居ない人たちの笑顔が浮かんだ

赤い水たまりに虹がうつっていて、それでもきちんと七色をしていたから、また期待することに決めた