街のひ、果てるひかりに

白い朝

くゆらせる煙のいちまい向こう

気怠げな表情がゆっくりと覚悟に目覚めていく

形だけ真似たわたしのそれとは違う、呼吸があった


起き上がってからの動作は速く

ひな鳥がパクパクと口を開いて鳴き続けるように

わたしはただ、呼吸し食べ、寝て排泄するだけの生き物だった

人は時に、その人たちをまるで人間ではないかのように扱うが、あの時代、あの人は確かに人間だった、生きていた


ネオン街に手を引かれてゆくというよりは、身ひとつで自ら潜っていく漁師や海女のようだった

何回目かのしゃせいに立ちあったあと、ていねいに、やさしく手を洗いながら、お夕飯のことを考えた、その先の笑顔のことを考えた

徐々に擦れていく何かを知りながら、それでも生活は進んでいく

ごま油に醤油をかけたご飯を喜んで食べていたひな鳥は、雨どいの下ひしゃげて死んでいた



二階建ての夜行バスから見える景色に自由を感じた

最期の街

カーテンの隙間から射し込む光は、いつかのひかりに似ている気がした

滲むフィルターにネオンが綺麗で、ぐしゃぐしゃの表情に、離れ難い愛おしさを覚えたこと、思い出していた