てのひらに優しさが開かれる

おばあちゃんと

バスを待っている

ただそれだけの詩

ただそれだけの詩情



麦わら帽子に

見えない風が吹きつける

海が割れる

吹き抜ける風

揺れないものが揺らす、なにか



往路の刺激も

いつか必ず復路(あんしん)へと向かう



日焼け跡に影が射して

浴びた陽の光のことはなかったことにして

もう一度夏を始めたかった



そのコをとどめたのは、ゴム製の繋がりだった

柔く、不自由でもない力

たわむ時に痛みはなく

ただ、あんしんだけを伝え合う



枝木はキリキリと声を上げて

それでいて笑顔で

その終わりをただ受け入れているよう



命の終わりに旅がある


最期の反動


相乗りして飛び立ったちいさな命が種を蒔くころ

空で優しく打ち合った

ハイタッチの音こそ平和の

笑い声だった