夏クイ


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夕暮れどき夏

日中傷んだ肌を撫でる風が揺らすもの

浮かぶ顔ひとつ

その後に不在の事実が流れるから、一生の友だちだ


大粒の雨が朝と夜もない軒先を叩いて

あれは雨宿りだったのか約束だったのか

人のため真夜中の山道を走って

支えられた背中を伝う、夏以外その温度

自転車が原付バイクに変わる

一人では見られなかった景色、その風


挨拶を交わしてのさようならも

わかりあえぬままのさようならも

昨日が今日になったように、今となっては当たり前のこの瞬間、そんな日々のことのようには別れられなかったさようならも

どの別れの後にも、そこに残るもの

留まろうとする者、もの、夏、夏

さようなら

その言葉から放たれた魂こころあるいは私の、さようなら夏

さようなら、さようなら

夏、夏、夏

夏、夏、夏