四つ角に孤独

潔く流れ星

分け隔てなく流れ星

か弱い月のクレーターに集った、いつかの体育祭あと

浮かばれない悲しみなら

いっそ紙飛行機にして、放てたら良かった


空き教室

使われなくなった部室の窓の外こなゆき

身体も心もはち切れるほどの汗も何も充満するその隣で、息を殺して世界一か細いパンを食べたこと絶対に忘れない

写真に写る思い出ばかりきらめいて、嫌だからどこにも写らなかった

でも一枚くらい、あいつとなら撮っていたって良かったかな


とかく声にしないことだった

音声になった瞬間に涙が吹き荒ぶこと、知っていたから

涙にさえしなければ、誰にも何にも汚されないと握り締めていた

馬鹿だった


詩が書ける場所を探して歩いた

さんざ歩いて

「いつも今ここ」がその場所だと気がついた

心臓の鼓動がそのまま筆跡だった

目に見えない時、聞こえない時も言葉にならない時も、考えなくても脈打つように

詩はいつも血を運んだ


公園内の四つ角には四人の孤独が陣取っているから、初めから負けの決まったゲームで

生まれてから死ぬまで必死に闘うことのどこに一体、嗤う余地などあるのか


拾いきれない数々を

もうこれで最期と決めた数々の

数々も色々も様々も

曖昧な言葉には曖昧なものにだけの覚悟と価値が暮らすから

どうしても嫌いにはなれなかった


チェーン店が競い合って、いつの間にか固有性をなくしていくその街を歩きながらこの詩を書いた

ふと隣を見ると、祖母の命が消えた病院が立っていて

間髪入れずに想起されたのは、室内全体を包むあの独特な緑がかった暗い照明だった

耳を塞いで一点だけを見つめて歩いても

僕らの歩みは未開の地よりもそこへ戻るように出来ていた


scrap and build.

前居たオーナー一家が離散した後に

また新しい家族が夢を見て移り住んだ

この町にも等しく罪はあり

どうせ陰の進行は止まらない

詩が剣なら、それは人ではなく

日陰に咲く、何でもない草花の生み出す酸素の透明な美しさを見つけて

僕とあなたの、曖昧な境界を切り裂く為にこそ使われたい

明日にはかげの

明日にはひなたの

あなたと僕の

僕とあなたの

変わらない変わらなさを

嘆くだけの人生からたった一歩半歩

あるいは震えながら出せなかった透明を

戸惑う時に流れた心臓の血を詩と呼んで

何度も死んで生きるを繰り返すこの容れ物に、必ず帰ってくるものの為にこそ

私は死にたい

その最期まで生きたい

その過程あなたと居たい