どっこも行かんといて

どうしようもない寝癖頭の
初めからシャワーを浴びなおすことでしか正せないような
根っこからの問題を
子どもの頃は部分的に水で撫でることくらいしか考えられなかったから
今朝も私はシャワーを浴びて
車内の見知らぬ子のクルンと立った髪を見て思うのです
中学一年生くらいのときが一番、そういうのは痛かった
口まわりについたパン粉のようなものを
母に唾液をつけたハンカチーフで拭かれるときに
周囲をうかがっていた
一人でよう立ちもせんのに、そんなところだけは一丁前だった
あれからもっと恥ずかしいことなんて掃いて捨てるほどあって
そう言えばかえす波も迷子センターの母も必ず帰って来てくれたななんてことを想っている
人生の不満を誰かや何かのせいにしている間にはどこへもゆけない
それでもその様にすることでしか呼吸が出来ない時間があるから
しばらくすると少しずつ肺にたまる酸素の量が増えていくのを感じて、ちょうど徒歩から三輪へ、三輪から二輪へと変わったばかりの
父が支える、その指の最後の一本が背中から離れたあとの数日間みたいに
遠くが前より遠くになったときのように
いつの間にかあのトンネルも橋も河原も近くになったように
僕らはあの瞬間、何か一つはき違えた
そのままに歩みを進めて
天井の低いところではもちろん
高いところでも頭をぶつけることを知らされて
今ここに立っている
病気になった
病気になるだろう
病気にはならない
色々だ

大人になって好きになった言葉

色々ありました

色々ありました